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    劇場版「Fate/stay night [Heaven’s Feel]」最終章 
    キャストインタビュー 第4回 川澄綾子

    「Fate/stay night」のアフレコ台本・シナリオ等を初めてお手に取った当時の印象をお聞かせ下さい。

    すごく複雑な内容だな、というのが1番最初の印象です。
    「Fate」、TYPE-MOONの世界に初めて触れたので、その独自の世界観に圧倒されたのを覚えています。「Fate」ならではの用語など、理解するのに多少の時間がかかりました。
    台本と一緒に分厚い設定資料を頂いたのですが、「聖杯」、「サーヴァント」、「魔術師」など今では自分の中で当たり前になってしまったものが、当時は全て新鮮で難解で、そしてワクワクするものだったな、と懐かしく思います。

    ご自身が演じられたキャラクターの第一印象はどのようなものだったでしょうか。

    キャラクターの絵を見た印象では、可愛らしさ、よりはそのキリっとした表情が印象に残りました。鎧のドレスという服装もそうですし、女の子というよりは騎士としての印象の方が強かったです。
    セイバーから受け取る印象は今も変わらず、高潔、清廉、です。設定にあった「実はアーサー王」という記述も、今では当たり前に受けとっていますが、当時はとても驚きました。
    少女の外見でありながら、高潔な騎士である。そのキャラクター性にとてもやりがいを感じました。

    原作者:奈須きのこさんと作品・キャラクターについてやり取りなどありましたでしょうか。

    作品についてのやり取りは、今まで数えきれないくらい重ねてきました。
    キャラクターや世界観についてどんな質問をしても、いつも明確に答えて下さいます。

    お気に入りのシーン・セリフなどありましたらお聞かせください。

    「問おう、貴方が私のマスターか」は、とても有名な台詞ですが、セイバーの最初の台詞であり、私にとっても大切な台詞です。
    この台詞をセイバーとして発せることは本当に幸せなことです。

    「Fate/stay night [Heaven's Feel]」がいよいよ完結しますが、改めて本ルートに対する印象をお聞かせ下さい。

    「Fate/stay night」の最後の章、ということで、それまで積み重ねてきたものの答えになるストーリーになるのではないか、と思っています。
    「Fate」の世界観の謎が語られるという面もありますし、各キャラクターの行く末が、これまで積み重ねてきたものの先にあるのか、それともそれを否定するのか。否定するのならそれは何故か。
    このストーリーが、「Fate/stay night」の最後の章であること。それが一つの答えなのかな、と思います。

    [Heaven's Feel]劇場版が決定した際の当時の心境などお聞かせ下さい。

    最初のアニメから始まって、「Fate」の様々な作品が映像化される度に、「Heaven’s Feel」のアニメ化をキャスト陣はみんな望んでいました。
    しかしそのストーリーから、映像化は難しいのではないか?と思っていましたが、劇場版のお話があり、本当に嬉しかったことを覚えています。
    しかも、「Heaven’s Feel」の映像化として、全3章からなる劇場版というこれ以上ない形になったことは、長い時間待ったからこそなのだと思います。
    ファンの方もそう思っていて下さったら幸いです。

    [Heaven's Feel]の中でお気に入りのシーン・セリフなどありましたらお聞かせ下さい。

    一章から三章まで、素晴らしいシーンばかりで選ぶのは難しいのですが…。一章で、「聖杯戦争」が起こるその日の放課後のシーンが印象に残っています。
    綺麗すぎて不安を感じさせる夕景、水槽の中で漂うクラゲ、桜の陰鬱な表情、どんどん暗くなっていく街並みなど、この後の「もう引き返せない一点」に向かうカウントダウンの様に感じて、殆ど台詞のないシーンなのに強く印象に残っています。

    「Fate/stay night [Heaven's Feel]」最終章に向けてメッセージをお願いします。

    始まる前は、まだ遠くて想像するしかなかったその終わりが遂にやってきます。
    その終わり、その答えがどの様なものであっても、長く待っていて下さった皆さんと迎えられることを心より楽しみにています。